高専生向けスタートアップのススメ開催!!
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広報担当
2023/10/27

2023年10月26日(木)に鹿児島工業高等専門学校(鹿児島県霧島市)にて、スタートアップ教育整備事業
インキュベーションプログラム『SPARK』の1年生向けセミナー『高専生向けスタートアップのススメ』を開催しました。

本プログラムの実施経緯や目的・展望については1つの記事に記載いたしましたので、以下のリンクをご参照ください。
SPARKプログラム始動!

また、今回のイベントでは北九州工業高等専門学校在学時にベンチャーへ参画した後、スマート農業DXのスタートアップであるAGRIST株式会社を創業しているゲストに、現在までの人生を振り返りながら起業のきっかけやターニングポイント、気持ちの変化などに関してお話していただきました。


日時:2023年10月26日(木)14:40 〜 15:40 (交流会 15:40〜17:00)

場所:図書館学年横断学科縦断講義室

ゲスト:AGRIST株式会社
 代表取締役社長 兼 CTO 秦 裕貴(はた ひろき)氏

参加対象:鹿児島工業高等専門学校 1年生 201名(オンライン参加もあり)

#はじめに

1年生全体へのセミナーということで参加者の大半が本プログラムを知らないため、まずはじめにSPARK運営代表の村上による概要説明からスタート。

続いて本イベントのメインである秦氏の講演に移りました。

#講演内容

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まず自己紹介から入り、在学中に先輩と研究室の先生と共に学内に法人を登記し、卒業後も含め北九州高専に12年間通っていた経緯を話されました。

その中で「私のこれまでの人生を振り返りながら、起業という選択肢を知っていただき、その上で皆さんが今後どのような学生生活を送っていくのかのヒントになったら」と想いを述べられました。

1.今やっていること

次に、秦氏が2019年に創立したAGRIST株式会社の事業内容について話されました。ピーマンやきゅうりを収穫するロボットの開発を行なっており、現在はLINEで質問ができる農業アシスタントのサービス開発にも取り組んでいると話されました。

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開発しているロボットの仕組みやその先の提供価値について説明した後、「2023年8月から宮崎・鹿児島で農場を0.9ha拡大する」と今後の展開を述べられました。

2.学生時代〜起業に至るまでの経緯

続いて、現在スタートアップ企業の責任者としての人生を歩んでいる秦氏が学生時代どのような学生だったのか、幸福マップを用いて説明されました。

学業以外のコミュニティによりコミュニケーション能力を育める大切さを感じたことや、就職活動に思い悩み休学しカナダにワーキングホリデーで渡航したことを話されました。

その中で、自由な文化や価値観に触れたことから、これまでは目の前に提示された決まった将来の選択肢から選ばないといけないと思っていたが、「もっと自由に生きて良いんだ」と視野が広がったことを話されました。
そのタイミングで『家入一真さん』の本と出会ったことをきっかけに起業に興味を持った、とのことでした。

帰国後いろんな物事にチャレンジすることが楽しいと思い、研究やビジネスコンテストやロボットコンテストに積極的に参加するようになったそうです。当時の取り組みとして、ずっと乗ることのできるスケートボードや大型3Dプリンターの制作などを行った話や、さらに価値観をアップデートするためにインドへバックパッカーとして旅をしたことや、したいことをよりやってみようというチャレンジ精神が高まった経緯を話されました。

その後卒業後の進路として、オーガニック野菜などカナダの食の豊かさに触れ農家になることを志したが、農業についての知識が無かったことから学内ベンチャーへ参画したと経緯を話されました。

そして、共同研究では限界があるため研究要素の少ない「モノを創る場」として先輩と一緒に学内に会社を創った経緯を説明されました。
また、会社での取り組みや課題、苦労などの体験談を話し、「有名な企業に行けば安定なのか。鍛えられてなんでも乗り越えられると思える経験をしたほうが本当の安定なのではないか。」と参加者に問いかけました。

3.スタートアップで日々感じていること

続いて下記のように、実際にスタートアップをしてみて日々感じていることを話されました。

①ロボットのことも考えるがそれを作るチームなど人間関係や人のことを考えることが多いこと
【会社のカルチャー(雰囲気・風土)に自分の価値観が合うかが1番重要。】
②日々本質を考えている。
③スタートアップを選んでいる人は個性的で面白い人が多い。
④日々飽きない。
 ありえないことが高頻度で起こるのでルーティーンワークしたい人は向かない。
⑤独特な考え方「NOTライスワーク」
「生活するために働いてください」ではない。目的を達成するために働く。
⑥自分を成長させる機会がある。逃げるか立ち向かうかは自分次第。

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4.高専生はスタートアップに向いているのか

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「スタートアップとはいきなり飛ぶ飛行機を作るのではなく、少しでも浮遊し落ちる速度を緩やかにできるような飛行機を作り続けるようなこと」この名言とともに、高専生はこれに向いていると説明。大学生と高専生の違いを具体例に挙げて話されました。

他にも、「色んなジャンルがあるが特定のジャンルに異常なこだわりがある人」「ずる賢さやバイタリティーのある人(真面目に見えないがそつなくこなす)」が向いているとし、高専のような5年間人の入れ替わりのない今の環境でしか取り組めないものがあると続けました。

そして「人生の経営者であれ」という言葉を掲げ、誰かがやりたいことではなく自分自身の人生の中でビジョンやミッションを見つけて行動することが幸せにつながる。と最後に想いを伝えました。

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その後、参加者からの質問に答えていただき、時間内で答えきれなかった質問は会場解散後の交流会の時間にて対応していただきました。

交流会では、今回の講演で更に話が聞きたいと残った1年生6名と起業クラブに在籍している他学年の学生も数名参加し、直接質問できる時間を設けました。

参加者の声とまとめ

講演の途中での「起業に興味があるか」という問いに対し、複数の学生が手を上げていたことや、参加後のアンケートにて「とてもいい機会になりました。自分は起業のことをこれまで考えてなかったのですが自分の選択肢にもいいと思いました」といった起業に対して前向きな印象を持った回答が見られ、交流会では起業に対して次々と学生から質問が上がるなどと、学生が起業に興味を持つ様子が伺えました。

また、再度秦氏に講演いただきたいという学生の声や、2年生以上の学生でもお話ししたかったという声が上がっていたため、機会があればまたお話しいただきたいと思います!